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おなかのはらぺこ日記

好きなものには、基本贔屓目。

『トットてれび』と日本の歌たち。第1回「買い物ブギ/笠置シヅ子」

ドラマ テレビ 音楽 『トットてれび』と日本の歌たち
 昨日から、NHK土曜ドラマ『トットてれび』が始まりました。満島ひかりが主演となり、日本のテレビの歴史と共に歩んできた黒柳徹子の半生を描くドラマということで、放送前から楽しみにしていたのですが、その期待を軽々と飛び越えていくような傑作に仕上がっていました。まだテレビが庶民には手の届かない、とてつもない贅沢品で、人々がテレビに無限大の可能性と希望を見出していた時代に近い空気感が、ドラマを通して、お茶の間に届けられていたように思います。今の日本のテレビが失いつつある「創ることの喜び」みたいなものが、画面全体からひしひしと感じることができました。



俳優陣や脚本、演出、セット、衣装など、このドラマについて言及したいことは山ほどあるのですが、このブログではその中でも「音楽」に注目して、『トットてれび』の中で登場した昭和の流行歌、そしてその歌と一緒に聴いてほしい日本の歌たちを、自分なりに少しまとめて紹介したいと思います。ドラマが全7回の予定なので、ドラマと合わせながら紹介していきます。



【今回の『トットてれび』の歌】

笠置シヅ子『買い物ブギ』


作詞:村雨まさを
作曲:服部良一
(1950年発表)

記念すべき第1回に登場した歌は、戦後「ブギの女王」として一世を風靡した、笠置シヅ子の『買い物ブギ』でした。作詞作曲は、笠置シヅ子の楽曲のほとんどを手掛けた服部良一*1によるものです。劇中では、男女2人組のバンド、EGO-WRAPPIN'のボーカル中納良恵が、笠置シヅ子役として披露しました。
1992年に公開された『ちびまる子ちゃん』の映画のこの歌の登場シーンが、トラウマものだということで、ネットで話題になっていたので、そのイメージが強く残っている方も多いかも知れません。
明るく軽快なテンポに乗せて、関西弁で畳み掛けるように、複雑な歌詞を歌うこの曲が、当時の人々にも大きな衝撃を与えたことは、想像に難くないでしょう。笠置シヅ子本人も、レコーディングの際、「ややこし、ややこし」とぼやいていたというエピソードも残っています。


【『買い物ブギ』と合わせて聴きたい歌たち】
今回紹介した『買い物ブギ』と合わせて聴いてほしい歌を、7曲紹介したいと思います。

笠置シヅ子の歌たち》
笠置シヅ子『東京ブギウギ』



作詞:鈴木勝
作曲:服部良一
(1948年発表)

言わずと知れた、笠置シヅ子の代表曲であり、日本歌謡史に燦然と煌めく大名曲。最近では、ビールのCMソングとしても、よく耳にするのではないでしょうか。こちらも、服部良一の作曲。

笠置シヅ子『ラッパと娘』


作詞・作曲:服部良一
(1940年発表)

こちらの歌も、服部良一による作詞作曲。彼女の恐ろしいほどのリズム感は、天才という言葉では片付けられないような何かがあるように思います。個人的には「粋」という言葉が、何だかしっくりくる一曲です。


《1950年の歌たち》
美空ひばり『東京キッド』


作詞:藤浦洸
作曲:万城目正
(1950年発表)

『買い物ブギ』が発表された1950年のヒット曲。笠置シヅ子のモノマネをしていたことで有名になった、美空ひばりの幼少期の代表曲です。東京の街に生きる子どもたちを、どこか哀しい歌声で歌い上げるのが印象的。

李香蘭(山口淑子)『夜来香』


作詞・作曲:黎錦光
訳詞:佐伯孝夫
(1950年日本発表)

こちらも、1950年を代表する歌の一つ。李香蘭の名で、中国のスター歌手として活躍していた山口淑子が、中国で歌っていた歌を日本でカバーし、大ヒットしました。何とも言えない美しい歌声が魅力。


服部良一の歌たち》



作詞:西條八十
作曲:服部良一
(1949年発表)

同名タイトルの映画主題歌として人気を博しました。『リンゴの唄』や『東京ブギウギ』などと並んで、戦後日本を彩った歌の一つ。奈良光枝が亡くなってからは、藤山一郎が一人で歌っていたため、藤山さんの歌声のイメージが強い方も、多いのではないでしょうか。




作詞:西條八十
作曲:服部良一
(1940年発表)

当初、李香蘭の歌唱を前提に作られ、彼女の主演映画の劇中歌として発表されたものが、後に渡辺はま子霧島昇によって歌われ発売されました。情景が目に浮かぶ美しいメロディーは、さすが服部良一といった所でしょうか。


《今回の歌い手の歌》
EGO-WRAPPIN'『くちばしにチェリー』


作詞:中納良恵
(2002年発表)

今回、劇中で『買い物ブギ』を歌った、中納良恵がボーカルを務めるバンド、EGO-WRAPPIN'の一曲。自身のライブでも昭和歌謡曲をカバーするなど、戦前から戦後の日本の音楽やジャズからの影響も感じさせながら、メロディーの新しさや混沌とした感じが、たまらなく好きです。ドラマ放送の直前に中納さんが『買い物ブギ』を歌うことを知ったのですが、ピッタリの人選ですごく嬉しかったです。



今回は、劇中で登場した『買い物ブギ』と7曲を紹介しました。ありきたりな言葉ですが、やはり何十年経っても色褪せない色鮮やかな歌たちばかりだなと、改めて感じました。この時代の歌は好きで、たまに聴くのですが、いかんせん知識が浅い部分が多々あるかと思いますので、訂正等ありましたら、教えていただけるとありがたいです。

次回の『トットてれび』には、ついに昭和を代表する歌い手の一人、坂本九が登場するようなので、今からすごく楽しみです。次回も、また今回のような形で、ブログを更新したいと思っているので、良かったら覗いてみてください。


あ!最後に!第1話を見逃してしまった方!悪いことは言わないので、5月5日の深夜と7日の夕方に再放送があるので、是非観てみてください!観て損するようなことはないので、ご家族、お友達をお誘い合わせの上、是非!

*1:作詞の村雨まさをは、服部良一の別名義。