おなかのはらぺこ日記

好きなものには、基本贔屓目。

君は欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』を聴いたか?






欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』最高。





あぁ…最高すぎて初っ端から結論を言ってしまった…
あぁ…最高すぎてブログタイトルが秋元康っぽくなってしまった…

乃木坂46にとって、初めての姉妹グループである「欅坂46」が、4月6日にデビューする。今回は、そのデビュー曲『サイレントマジョリティー』が、最高にカッコイイという話なのですが。
まぁ、百聞は一見にしかずということで、リリース前日まで期間限定で公開されているMVを見ていただきたい。(限定公開の期間が延長されました!)





ねぇ!!!めちゃくちゃ格好良くない!?!?

これがデビュー曲って、めちゃくちゃ恵まれてる…KAT-TUNのデビュー曲並みに恵まれてる…*1全アイドルファンが羨ましがるぐらいには恵まれてる…


サイレントマジョリティ
「静かなる多数派」。「声なき多数派」 。言説空間で発言しないため、存在が認知されない多数派のこと。
この言葉が生まれたのはベトナム戦争時のアメリカ。ノイジー・マイノリティであるところの反戦派に対して、物言わぬ戦争賛成派に対して使われた。
(「はてなキーワード」より)

タイトルでもある「サイレントマジョリティー」とは、政治的な要素が強い言葉です。国民と政治の関係を語るときには、必ずと言っていいほど、この言葉が出てくる。
1960年代のアメリカでは、ベトナム戦争に対する反戦運動が、学生中心に広がっていた。そんな中、当時のリチャード・ニクソン大統領は演説の中で「グレート・サイレント・マジョリティー」という言葉を使い、「運動や発言をしない国民の大多数は、ベトナム戦争に反対していない」と訴えた。これをきっかけに「サイレントマジョリティー」は、一般的に用いられるようになったとされている。
(1)
どこかの国の大統領が 言っていた  (曲解して)
声を上げない者たちは 賛成していると・・・
(2)
国会周辺は騒がしいが、銀座や後楽園球場はいつも通りである。私には「声なき声」が聞こえる。
(1)は、『サイレントマジョリティー』の2番冒頭の歌詞です。また、(2)は1960年のいわゆる「安保闘争」の際に、当時の日本の内閣総理大臣である岸信介が発言した言葉です。この発言は、ニクソン大統領の演説の9年前にされた。
この歌詞に登場する「どこかの国の大統領」は、ニクソン大統領のことを指しているように取れるが、個人的には岸信介元首相のこの言葉も入っているのでは無いかと思う。

日本では昨年、安保法制が制定された。その際にも国会周辺ではデモが行われ、「サイレントマジョリティー」という言葉が、再び注目されることにもなった。「声を上げる」ということに対する賛否も渦巻いた。奇しくも、その安保法制を成立させた安倍晋三首相は、岸信介を祖父に持つ。
そんなタイミングで、新たなアイドルグループのデビュー曲に『サイレントマジョリティー』という単語を使ったのは、間違いなく注目を集めるだろうし、秋元康の言葉のチョイスにセンスを感じる。また、日本では、今夏から選挙権が18歳以上に引き下げられる。これまで政治的には「声なき声」の一部であった若者たちに「声」が与えられる今、その若者たちの一部であり、アイドルでもある少女たちに『サイレントマジョリティー』という言葉を与えたのも、「秋元康のやりおる…」と思うポイント。



アイドルのデビュー曲というのは、そのアイドルのデビュー時だけではなく、これから先にも大きな影響を与える、最重要な楽曲である。秋元康は、AKB48を皮切りに、「大所帯アイドル」という大きな社会現象を作り上げた。その流れを汲む「欅坂46」のデビュー曲に、秋元康は「群れるな、一人一人が立ち上がり戦え」というメッセージを含ませ、彼女たちに歌わせた。

似たような服を着て
似たような表情で・・・
君は君らしく生きて行く自由があるんだ
大人たちに支配されるな
この世界は群れていても始まらない
上は『サイレントマジョリティー』の歌詞の抜粋である。
最初に貼ったMVでもわかるように、似たような服を着て、似たような表情をしたアイドルたちは、大人たちにプロデュース(ある意味で支配)される立場であり、普通の少女たちのように自由に生きることはできない。ましてや、欅坂46である彼女たちは、一歩間違えると、単なる「群れ」、それこそ「サイレントマジョリティー」になってしまう危うさも孕んでいるのだ。そんな彼女たちが、「自分らしく、自由に生きて行け」と歌うという、ある意味での矛盾が面白い。

そんな一方で、次のような歌詞もある。
誰かと違うことに
何をためらうのだろう
夢を見ることは時には孤独にもなるよ
誰もいない道を進むんだ
ここにいる人の数だけ道はある
自分の夢の方に歩けばいい
さあ未来は君たちのためにある
ここら辺は、「アイドル」になった少女たちに向けた、秋元康からのメッセージのようにも取れる。
「アイドル」という夢に憧れ、その夢を追いかけていた彼女たちは、その夢を叶えたと同時に、その「アイドル」という夢を人々に与える側になる。「アイドル」という大きな括りで見れば、一つの同じ夢だが、彼女たちは一人一人違う夢を見ている。グループの中でセンターを目指す者がいれば、センターにはなれなくていいけど、グループの中でお笑い的なポジションを目指す者もいる。もっと言えば、アイドルで力を付けて、女優やモデル、歌手を目指す者もいる。そんな「夢を見る」という行為は時に孤独で、時に大きな壁にもぶつかる。そこで、秋元康とこのデビュー曲は、「未来は君たちのためにある」と、そんな彼女たちの背中を強く押す。

今、「アイドル戦国時代」は大きな転換期を迎えていると思う。日本の女性アイドルを牽引していたAKB48からは、グループの大きな柱であり、ある意味でアイデンティティであった、高橋みなみが卒業した。正直、このまま行くと、少しずつアイドル全体が下火になってしまうような予感がしている。
そんなタイミングでデビューする欅坂46に、秋元康は新たな風を吹かせる何かを期待しているのかも知れないし、我々ファンたちも期待せずにはいられない。だからこそ、彼女たちには「自分らしく」進んで行ってほしいと思うのだ。デビューしたばかりの彼女たちに、そんな大きな期待を寄せるのは、常に「受け手」にいる我々ファンの勝手なエゴなのかも知れないが、そんな期待を寄せるだけの何かを、彼女たちは持っているように思う。


特に、今回『サイレントマジョリティー』でセンターを務めている平手友梨奈には、ただならぬものを感じる。14歳とは思えぬビジュアル、圧倒的な存在感、小さな体から繰り出される力強いパフォーマンス、毎秒毎秒移り変わる多彩な表情、そのどれもがアイドルとしての未来への大きな可能性を感じさせる。
常々、山口百恵中森明菜後藤真希前田敦子のように、アイドルはどこか影がある方が大成すると思っているのだが、彼女はそんな影も感じさせるし、明るく弾ける若さも兼ね備えているように思う。時と場合に合わせて、その陰と陽のバランスを変えて、様々な顔を見せてくれる。それは将来、大きな武器になると思うのだ。
今回のデビューシングルのカップリングで、彼女はソロ曲もある。『山手線』という楽曲なのだが、それもとてもいい曲なので、最後に貼っておこうと思う。



先日行われたデビューカウントダウンライブを観たのだが、そこで披露されたデビューシングル収録曲全曲*2、デビューシングルとは思えないほど完成度の高いものだったので、ぜひ他の楽曲も聴いてみてほしい。
4月16日に、そのデビューカウントダウンライブが、TBSチャンネルで再放送されるので、観られる方は是非観てみてほしい。

なんだか、軽い文体の文章になったり、重たい文体の文章になったり、変な感じになっちゃいましたが、欅坂46は今年間違いなく来ると思う。

まぁ、何はともあれ、欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』最高。



*1:アイドルのデビュー曲の恵まれ具合、最高具合に対する、最大級の賞賛の時に用いられる比喩。

*2:他の収録曲のMVも貼っておきます。