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おなかのはらぺこ日記

好きなものには、基本贔屓目。

SMAPがいない世界。

アイドル ジャニーズ SMAP 音楽

 

自分は「SMAPがいない世界」を知らない。

 

生まれたときには、すでにSMAPはテレビの中で歌って踊っていた。老若男女、誰もが認める「国民的スター」だった。

保育園では、みんなと一緒に『世界に一つだけの花』を歌ったし、中学生のときは、初めて友達と行ったカラオケでSMAPの歌を歌ったし、休み時間にSMAPダンスを、友達とふざけて踊ったりもした。毎年大晦日の夜には眠い目をこすりながら、紅白に出ていたSMAPを観ていたし、音楽に興味を持つような年齢になると、SMAPの楽曲提供陣の豪華さに驚くと同時に、毎回良質なJ-POPを届けてくれることがすごく嬉しかったし、新曲が出るのが毎回楽しみだった。

自分が気付かないうちに、いつの間にかSMAPは生活に溶け込んでいて、これまで「SMAPがいない世界」を知らずに過ごしてきたし、「SMAPがいない世界」を想像したことすらなかった。SMAPは、半永久的にそこに在るものだと思っていた。

 

しかし、アイドルとの別れは唐突で、その決断を前にしたとき、ファンはあまりにも無力だ。

アイドルから、ファンの元には、いつでも「決定事項」だけがもたらされる。嬉しい報告であっても、悲しい報告であっても、解散という決断であっても、ファンは、それを自分なりに受け止めなくてはいけない。良くも悪くも、アイドルとファンという関係性、距離感を再確認することになる。

SMAPの解散が発表されてから、自分はその決断をどう受け止めるべきか考えているのだが、何が正解なのか分からない。納得しない部分も沢山あるし、ただ受け身であることしかできない自分にモヤモヤするけれど、SMAPのメンバーの決断を尊重したいとも思うし、28年間SMAPであり続けてくれてありがとうとも思う。答えは、きっと一つじゃない。

 

28年間という時間は、すごく長い。

もしかしたら、SMAPはあまりにも長く「アイドル」であり続けすぎてしまったのかも知れないし、ファンが「アイドル」のSMAPを求めすぎてしまったのかも知れないとも、今になって思う。彼らから、あらゆるものを受け取って、こちらから何かを返している中でも、28年という月日は、彼らから沢山のものを奪ってしまっているのかも知れない。

メンバー皆、アラフォーになったSMAPは、グループであると同時に、5人の個人の大人が集まった集団でもある。きっとそこには、ファンには一生分からない真実や、想像もできないような葛藤があると思う。だから、今回の件は、誰が悪いとか、誰が正しいという物差しで考えてはいけないと思うし、そんな単純なことで片付けるべきではないと思う。28年間アイドルやってる人たちの人生を、決断を、たった一言で片付けるなんて、あまりにも無意味だ。それだけは、声を大にして言いたい。

 

今回の発表を受けて、武道館でのライブを目指すアイドルを描いた、朝井リョウの小説『武道館』のある一節を、思い出した。

【正しい選択なんてこの世にない。たぶん、正しかった選択、しか、ないんだよ】
【何かを選んで選んで選び続けて、それを一個ずつ、正しかった選択にしていくしかないんだよ】

1月の解散報道と、その後のスマスマの生放送のときも、この一節を思い出したのだが、今改めて強い意味を持って思い出される。

SMAPは、これまでも沢山の壁にぶつかって、時に立ち止まり、時に壁を越え、時に壁を壊し、何度も何度も難しい選択を繰り返してきた。その当時は、何が正解だったのか分からなかったものも、今になって振り返って、確かめることができるものがある。

今のSMAPにとって、どの選択が正しいのかは、今はまだ誰にも分からない。これから先、10年、20年、もしかしたら、もっとずっと後になるかもしれないけど、この「解散」という選択が「正しかった選択」になることを願うことしか、今はできない。

  

正直、今はどんな言葉を並べても、嘘になってしまいそうな気がしたけれど、何らかの形で今の思いを残しておきたい、と思ったので、文章にしてみた。

 

SMAPがいなくなっても、日常生活は何も変わらないのかも知れないし、いつか「SMAPがいない世界」に慣れて、それが当たり前になってしまうのかも知れない。今は、そうなってしまうことが何だか怖い。

SMAPが大好きだ。
SMAPの歌が大好きだ。
SMAPのこれまでが大好きだ。
SMAPの作り上げた世界が大好きだ。
SMAPの作り上げた時代が大好きだ。
SMAPの作り上げた「アイドル」が大好きだ。
これからもずっとSMAPが大好きだ。
それだけは、きっとこれからも揺らがないと思うし、忘れないでいたい。

 

これから、「SMAPがいない世界」に向かって生きていく。

 

今日は選挙、アイドルソングを聴こう。

アイドル 音楽

今日7月10日は、参議院選挙の投開票日です。

選挙年齢が18歳に引き下げられてからの初めての選挙ということで、今回の選挙は大きな注目を集めています。かくいう自分も、今回の参院選で新たな有権者として、一票を投じてきました。

このブログで、真面目になって政治を語るのは、ちょっと場違いな気がするので、今回はアイドルソングという視点から、現代社会や政治を切り取ってみたいと思います。

最近、「音楽と政治の分離」みたいなことが話題になっていましたが(それに対する是非については、ここでは書きません)、現在、アイドルとして活動している人々の中にも、多くの有権者がいて、今回の参院選で新たに有権者となった人がいます。改めて見回してみると、政治が生活のすぐそこに在ることも、また事実です。

あらゆる物事の「今」を切り取ったアイドルソングの中から、現代社会を見つめた歌や、今日聴きたい歌を、10曲取り上げたみました。

(※こんな大層な書き出しですが、内容はめちゃくちゃサラッとしてます。ご了承ください。)

 

 

モーニング娘。『ザ☆ピース!』

EVERYBODY GET UP ウチらが住む
未来だぜ LET'S GET UP

この曲といえば、「選挙の日って ウチじゃなぜか/投票行って 外食するんだ」という、あまりにも有名な一節がありますが、今回はこちらの歌詞を取り上げました。やはり「ウチらが住む未来」を決めるのは、紛れもなく「ウチら」自身なんだと思います。

 

モーニング娘。『雨の降らない星では愛せないだろう』

悲しみのない
星ではやさしくなれないだろう?
僕たちは誰彼も
憎む必要はない

夢のない
星にならないように
僕たちは大声で
歌うのさ

モーニング娘。が誇る名バラードと言える一曲ですが、今改めて聴くと、より胸に迫るものがあります。

 

・°C-ute何故 人は争うんだろう?

Why? このままだったら 後はどうなる?
22世紀なんてね 来ないかも知れない
ここだけ Happy day?! ホントにHappy day?!

今年リリースされたばかりの新曲ですが、大ベテランの三浦徳子さんによる歌詞が、サラッと大きなメッセージを孕んでいて流石です。

 

私立恵比寿中学『大人はわかってくれない』

大人は何もわかってない
私たちが意外と
現実をちゃんと見られる様に
つけまつ毛で瞳を大きくしてることも
だって泣きそうな顔していたら
なんだかんだ心配させるでしょ?
痛くも痒くもないフリして
はしゃいでる私たちだから

この歌を歌っていた当時、中学生だった彼女たちも何人かは、選挙に行ける年齢になっています。18歳、19歳の中には、何も考えていないような子もいますが、真面目に今回の選挙に思いを巡らせている子も多いのではないでしょうか。

 

乃木坂46『きっかけ』

生きるとは選択肢
たった一つを
選ぶこと

正直、この歌はテーマには沿わないかな、と思ったのですが、 誰の意思にも従わず、自らの意思で何かを選択することの尊さみたいなものを感じました。

 

AKB48『風は吹いている』

それでも未来へ
風は吹いている
瞳 閉じれば
感じるはずさ
確かに未来へ
風は吹いている
すべて失って
途方に暮れても

東日本大震災の復興応援ソングですが、あれから5年経った今聴いてみても、そのメッセージは強く響いてきます。AKB48グループは、震災直後から現在まで、被災地支援に力を入れています。

 

AKB48『僕たちは戦わない』

憎しみは連鎖する
だから今 断ち切るんだ

AKBの選抜総選挙を感じさせるタイトルですが、日本だけではなく、世界を取り巻く、昨今の情勢も思わせる歌詞が秀逸な一曲。

 

・SPEED『BODY & SOUL』

欲しいものは いつもあふれているから
立ち止まってる 暇はないよね
刺激がもっと欲しい

なんだか唐突に、毛色の違う一曲ですが、今日改めて聴きたい一曲です。あえて、あまり多くは語りません。

 

SMAP『Triangle』

大国の英雄(ヒーロー)や 戦火の少女
それぞれ重さの同じ
尊ぶべき 生命だから

精悍な顔つきで 構えた銃は
他でもなく 僕らの心に
突きつけられてる

こちらも唐突に、男性アイドルの歌ですが、初めてこの歌を聴いたときに感じた、SMAPがこの歌を歌うことの意義、圧倒的な歌詞とメロディーを、改めて見つめ直してみたい一曲。

 

欅坂46サイレントマジョリティー』

君は君らしく生きて行く自由があるんだ
大人たちに支配されるな

今年の4月にリリースされ、大きな話題を呼んだ一曲です。以前ブログにも書きましたが*1、これまで政治的には「声なき声」であった18歳や19歳に、声が与えられた今、この歌を彼女たちが歌う意味は、すごく大きいと思います。ちなみに、センターの平手友梨奈ちゃんは、まだ15歳なので、選挙権は有していません。

 

 

今回、初めて有権者という身で、選挙に触れてみて、正直どの選択が正解なのかは、自分でもわかりません。でも、きっと多くの人が同じような気持ちでいるのかなとも思います。まず、自らの選挙権をきちんと行使し、投票に行くということに、一定の意味があるのだと思いました。

それと同時に、国民と政治との距離感や関係性が、よりカジュアルで近いものになれば良いのにということは、今回の参院選で、明確に感じました。それは、すごく難しいことなのかも知れませんが、自分の生活の身近な所から逆算して、政治を見つめるということは、選挙に関わらず重要なことだと思います。

ということで、今回はアイドルソングから逆算してみました。中身のない楽曲の感想で、お粗末さまでしたw

ジャニーズにカバーしてほしい16曲

アイドル ジャニーズ 音楽

タイトルそのままの妄想ブログです。

 
スマスマの「S-LIVE」や「関ジャム 完全燃SHOW」など、ジャニーズのアーティストが他のアーティストとコラボしたり、他のアーティストの楽曲をカバーしたりするのが、大好物なので、これから先、ぜひともジャニーズにカバーしてほしい歌を、16曲選んでみました。
歌の動画に加えて、特に歌っているところを見てみたい歌詞の抜粋も合わせて貼ります。動画が多くて重いですが、ご了承ください。
 
 
ABC 続かない そんなんじゃ ダメじゃない
だって ココロの奥は違うんじゃない?
シングルでは、キテレツお祭りソングが多いジャニーズWESTには、お祭り感を残しながら、20代男子らしい歌も歌ってほしい。
 
 
Sexy Zone ×『臥薪嘗胆』アンジュルム
臥薪嘗胆 さあショータイム!
情けないくらいに 打ちのめされ
這いつくばって 傷つくことも 大切だ

Sexy Zoneも、アンジュルムも、紆余曲折を経てきたグループなので、Sexy Zoneにはこの歌を選んだ。きっと、一般人には想像できないような、辛くて苦しいこともあったと思うのに、そんなことも明るく元気に歌っているのが好き。

 
 
私だけにしかきっと踊れない
そんなビートがある

自分の好きなグループに『泡沫サタデーナイト!』を歌ってもらうのって、全ジャニーズファンの願いですよね?(違う) 以前、このブログで、JUMP版の歌割りを妄想したぐらいに好きな歌でもある。*1


 
④ テゴマス ×『愛のしるしPUFFY
ヤワなハートがしびれる ここちよい針のシゲキ
理由もないのに輝く それだけが愛のしるし
これ、マジで最高だと思うんですけど…テゴマスの二人が歌っている姿が、簡単に浮かんでくる…
 
 
KAT-TUN ×『Wait & See 〜リスク〜』宇多田ヒカル
どこか遠くへ
逃げたら楽になるのかな
そんなわけ無いよね
どこにいたって私は私なんだから
完全なるワガママですが、田口くんを入れた4人のKAT-TUNに、カバーしてほしかった歌です。KAT-TUNには、もっと打ち込みっぽい歌も似合うと思うので、活動再開したら、そういう歌も歌ってほしい。
 
 
⑥ 嵐 ×『MY COLOR』Perfume

手のひらが世界中 繋がるウィンドウ
指先でつかむのはどの未来?
空を飛び交う 光になって
こんなワクワクも届くのかな

個人的に、嵐とPerfumeという組み合わせが大好きなので*2、早くどこかでコラボしてほしい。この歌は、嵐が歌っている姿が、簡単に想像できたので選んでみた。

 
 
⑦ V6 ×『コミュニケーション・ブレイクダンスSUPER BUTTER DOG
コミュニケーションブレイクダンサー
DAN DARI DOO WA DEE
目と目だけで通じ合えりゃ こんなこたぁないのに
悩むこたぁないのに

個人的に、V6はワチャワチャした感じの歌の方が好きなので、この歌もピッタリだと思う。V6とバンドサウンドっていうのも、結構合うし好き。

 
 
TOKIO ×『めくれたオレンジ』東京スカパラダイスオーケストラ

こぼれた約束さえも
信じた俺いつまでだって待つよ
田島貴男をゲストボーカルに迎えた歌だけど、長瀬くんの声でも聴いてみたい歌。大人の男の渋い感じが、上手く合いそう。何なら、スカパラTOKIOでコラボしてほしい…
 
 
SMAP ×『Week End』星野源
今を踊る すべての人に捧ぐ
君だけのダンスを 世間のフロアに出て叫べ

以前スマスマで、SMAP星野源とコラボしていたのが、すごく良かったので、この歌もピッタリだと思う。ダンスミュージックとSMAPの親和性も高いと思う。星野源から、SMAPに楽曲提供してほしい。

 
 
中島健人菊池風磨 ×『命は美しい』乃木坂46
永遠ではないもの
花の儚さに似て
その一瞬 一瞬が
生きてる意味
この二人にカバーしてもらうなら何かな、と考えたときに、マイナーの歌に合わせて、がっつりクールに踊ってほしいと思ったので、この歌にした。バックに誰も付けずに、二人だけで歌って踊ってほしい。
 
 
⑪ 伊野尾慧 ×『カプチーノともさかりえ
あと少し あたしの成長を待って
あなたを夢中に させたくて
藻掻く あたしを 可愛がってね
この歌は、椎名林檎の提供曲*3なんだけど、林檎さんの描く「女の子」と伊野尾くんが、個人的には親和性高いと思う。可愛くて甘いけど、ちょっぴり苦くて大人っぽい感じが堪らない。
 
 
⑫ 中島裕翔 ×『有心論』RADWIMPS
誰も端っこで泣かないようにと 君は地球を丸くしたんだろう?
だから君に会えないと僕は 隅っこを探して泣く 泣く
裕翔くんは、一人でやっていけそうに見えて、本当は誰かに寄りかかりながらじゃないとやっていけないような所があると思うので、この歌の歌詞がピッタリハマると思う。こういう、ちょっとロック色の強い感じも、裕翔くんにハマると思う。
 
 
手越祐也 ×『楽園』平井堅
泣き方を忘れた街で 僕らは今も過ごしてる
傷つけ合い自由を選んで 動けない日々が出来たね

手越くんは、とにかく抜群に歌が上手いので、もっと聴かせる歌も歌ってほしいなと思う。バラードではあるんだけど、ちょっと打ち込みっぽくなっていたりするのも、手越くんに合うかなと思った。

 
 
愛してる独り泣き喚いて
夜道を弄れど虚しい
改札の安蛍光燈は
貴方の影すら落さない
すばるくんに『罪と罰』をカバーしてほしいと思っている人は、沢山いると思うし、すばるくんと林檎さんの組み合わせは間違いないと思うので、どこかで実現してほしい。
 
 
二宮和也 ×『くだらないの中に』星野源
流行に呑まれ人は進む 周りに呑まれ街はゆく
僕は時代のものじゃなくて
あなたのものになりたいんだ
これは正直、いつかどこかで実現しそうな、根拠のない自信を伴った予感がある。ニノのバラードを歌うときの声が、すごく好きなので、この歌にしてみた。ニノと源さんの組み合わせも間違いないと思うので、この歌じゃなくてもいいから、どこかでコラボしていただきたい。
 
 
香取慎吾 ×『ディスコの神様 feat.藤井隆tofubeats
ディスコの神様よ
胸騒ぎをもっとちょうだい ねえ
夢でも現実でも
どっちでもいいんじゃない
香取くんには、とにかく明るく楽しい歌を歌ってほしいという勝手な思いがありまして、この歌に。香取くんとディスコミュージックって、ピッタリでは?tofubeatsも、SMAPに楽曲提供してほしいソングライターの一人。
 
 
本当に、ただただ妄想を書き連ねただけのブログでした。これ考えるの、めちゃくちゃ楽しいので、また気が向いたらやるかも知れません。ちょっと実現するかも知れないものから、絶対実現しないようなものまで書きましたが、今回書いた16曲の中から、何か実現しますように…と祈りながら、今年一年生きていこうと思います。

*1:Hey!Say!JUMP版『泡沫サタデーナイト!』の歌割り考えてみた。 - おなかのはらぺこ日記

*2:嵐とPerfumeが共演した番組は、基本的にハズレがないと思ってる。

*3:ともさかりえ版の『カプチーノ』は、結構アイドルらしさが強いけど、林檎さんがセルフカバーした『カプチーノ』も、すごく好き。椎名林檎 カプチーノ - YouTube

『トットてれび』と日本の歌たち。第2回「上を向いて歩こう/坂本九」

ドラマ テレビ 音楽 『トットてれび』と日本の歌たち
NHK土曜ドラマ『トットてれび』の第2回が放送されました!
今回も最高でしたね!後の日本を代表する大スター黒柳徹子の「根っこ」となる、『夢であいましょう』や『紅白歌合戦』、『お父さんの季節』のエピソードを、こうしてドラマで観られたのは、すごく面白かったです。個人的には、紅白歌合戦が好きなので、そのシーンはすごく楽しかったです。ドラマ『ごめんね青春!』で共演した、満島ひかり錦戸亮のツーショットが観られたのも嬉しかったです。

目まぐるしくストーリーや音楽が展開していく部分は、前回と変わらずでしたが、今回はただ明るいだけではなく、テレビに出るということに対する、徹子さんなりの葛藤や悲しみ、そしてある種覚悟に似た決意みたいものが描かれていて、考えさせられる部分がありました。テレビに出る者たちが「使い捨て」だというシーンは、現代にも通じるものがあるし、そんな中でテレビに出ることができるということの重みみたいなものを感じました。



『トットてれび』に登場した歌を紹介するこのブログも、今回が第2回です。今回は、ついに日本を代表する歌い手の一人である、坂本九が登場しました。
第1回のブログはこちらです。


では、今回も『トットてれび』に登場した歌と、その歌と合わせて聴いてほしい歌を何曲か紹介したいと思います。動画が沢山貼ってあるので、ちょっと重いですが、ご了承ください。



【今回の『トットてれび』の歌】




作詞:永六輔
作曲:中村八大
(1961年発表)

今回の『トットてれび』に登場した歌は、坂本九の『上を向いて歩こう』でした。この歌は、今更ここで紹介する必要がないぐらい、日本人なら誰もが口ずさめる名曲中の名曲ではないでしょうか。劇中では、関ジャニ∞錦戸亮が、坂本九役として歌っていました。
作詞の永六輔は、レコーディング当時、坂本九の独特な歌い方があまり気に入らず、絶対ヒットしないと思っていたようですが、結果として、この歌は日本でのヒットに留まらず、アメリカでは『SUKIYAKI』のタイトルで、日本人歌手として初めて全米ビルボード1位に輝きました。ですが、当時の日本には「音楽ランキング」というものがなかったため、黒柳徹子をはじめとする坂本九の周囲の人々は、その結果にあまりピンと来ていなかったようで、作詞の永六輔や、作曲の中村八大でさえ、特に喜ぶ素振りを見せなかったそうです。
この歌を手掛けた永六輔中村八大は「六八コンビ」と呼ばれ、後に数々の名曲を生み出すゴールデンコンビとして活躍しました。六八コンビは、坂本九の楽曲にも数多く携わり、そのときは「六八九トリオ」とも呼ばれました。この『上を向いて歩こう』も、永六輔の切なくも希望を感じる歌詞と、中村八大のキャッチーでありながら美しいメロディー、そして坂本九のどこか哀愁漂う優しい歌声でなくては、ヒットしなかったのではないでしょうか。



【『上を向いて歩こう』と合わせて聴きたい歌たち】
今回紹介した『上を向いて歩こう』と合わせて聴いてほしい歌を、12曲紹介したいと思います。

坂本九の歌たち》



作詞:青島幸男
作曲:中村八大
(1963年発表)

この曲も、坂本九の代表曲の一つです。Re:Japanウルフルズのカバーで知っている方も多いのでは?無条件で、元気になれる名曲です。(個人的には、石川ひとみ『まちぶせ』と並ぶ、二大ストーカーソングです。)




作詞:永六輔
(1963年発表) 

元々は、永六輔いずみたくが制作、公演した同名ミュージカルの劇中主題歌として作られ、そのときは別のコーラスグループが歌っていましたが、後に坂本九が歌いヒットしました。第5回日本レコード大賞の作曲賞受賞曲。

坂本九『涙くんさよなら』



作詞・作曲:浜口庫之助
(1965年発表)

リリース当時はあまりヒットしませんでしたが、後にジョニー・ティロットソンがカバーし、大ヒットしました。シンプルでありながらも、味わい深い歌詞が好きです。

坂本九『心の瞳』



(1985年発表)

この曲が発表された年の8月に起きた日本航空123便墜落事故により、坂本九が急逝したため、結果的にこの歌が坂本九の遺作となりました。生前、坂本九は妻に「この歌は僕らの歌だよ」と話していたそう。合唱曲でもポピュラーなので、知っている方も多いのでは?個人的には、九ちゃんの歌の中で、一番好きです。


《1961年の歌たち》



作詞:時雨音羽
作曲:佐々紅華
(1961年発表)

1961年最大のヒット曲。戦前から、数々の歌手が歌っていた歌を、フランク永井がカバーし、リバイバルヒットとなりました。第3回日本レコード大賞受賞曲。

石原裕次郎・牧村旬子『銀座の恋の物語』



作詞:大高ひさを
作曲:鏑木創
(1961年発表)

デュエット曲の定番として知っている方も多いのではないでしょうか。石原裕次郎主演映画の挿入歌として使用され、大ヒットし、後に同名映画の主題歌としても使用されました。

越路吹雪『ラストダンスは私に』



作詞・作曲:ドク=ポーマス・モルト=シューマン
訳詞:岩谷時子
(1961年発表)

アメリカのコーラスグループ「ドリフターズ」が歌った元曲が、世界中で大ヒットし、日本では越路吹雪がカバーして発売されました。元曲は男性目線の歌詞でしたが、越路吹雪に合わせて、女性目線の歌詞に訳されています。


《六八コンビの歌たち》
水原弘『黒い花びら』



作詞:永六輔
作曲:中村八大
(1959年発表)

水原弘のデビュー曲にして、第1回日本レコード大賞受賞曲です。それまで洋楽を手掛けてきた東芝レコードが、初めて手掛けた邦楽レコードでもありました。低音の歌声が印象的です。

梓みちよ『こんにちは赤ちゃん』



作詞:永六輔
作曲:中村八大
(1963年発表)

この曲は、現在でもすごく有名ではないでしょうか。元々は第一子が誕生した中村八大に向けて、永六輔がプレゼントした、父親目線の歌詞の歌でしたが、梓みちよが歌うにあたり、母親目線の歌詞に変えられました。第5回日本レコード大賞受賞曲。

北島三郎『帰ろかな』



作詞:永六輔
作曲:中村八大
(1965年発表)

ミリオンセラーの売り上げを記録した、大ヒット曲。シンプルなメロディーに乗せて、しんみりし過ぎずに郷愁を歌うのが特徴的です。要所要所に、印象的なコーラスを入れてくるあたりは、中村八大ならではだと思います。

ちあきなおみ『黄昏のビギン』



作詞:永六輔
作曲:中村八大
(1991年発表)

元は、水原弘のシングル『黒い落葉』のB面として、1959年に発表された歌を、ちあきなおみがカバーしてシングルリリースしました。そのシングルではカップリングとして、『黒い花びら』もカバーされています。ちなみに、水原弘版の『黄昏のビギン』では、永六輔中村八大の共同作詞としてクレジットされています。


《今回の歌い手の歌》
関ジャニ∞『侍唄(さむらいソング)


作詞・作曲:池田貴史
(2015年発表)

今回の歌い手の歌は、坂本九役として『上を向いて歩こう』を歌った錦戸亮が所属する、関ジャニ∞の唄を選んでみました。正直、関ジャニの歌で、何を紹介すべきか悩んだのですが、結局最新曲『侍唄』にしました。この歌は、錦戸亮主演を務めた、テレビ朝日金曜ナイトドラマ『サムライ先生』の主題歌でもあります。
この歌の作詞と作曲、そしてプロデュースを担当したのは、ソロユニット「レキシ」でも有名な池田貴史です。個人的には、レキシも好きなので、レキシと関ジャニの組み合わせは、すごく嬉しかったです。感動的な歌詞の中にも、よくよく読み込んでみると、遊び心も散りばめられているのが、池ちゃんっぽいなと思います。温かくもキャッチーなメロディーは、さすが池ちゃんといった感じです。冒頭の錦戸くんのソロは、すごい聴きどころです。
『侍唄』の他にも、銀杏BOYZ峯田和伸提供の『言ったじゃないか』や、怒髪天提供の『あおっぱな』、高橋優提供の『象』など、結構幅広い面々から楽曲提供を受けているので、あまりよく知らない方は聴いてみると面白いと思います。個人的には、アルバム曲の『ローリング・コースター』が好きです。



今回は、前回と比べて倍近い歌を紹介する形になってしまいました。前回より、だんだん時代が現代に近づいてきて、紹介する歌の中にも、今も有名な歌が増えてきたような気がします。そんなこともあるのか、今回紹介した歌たちは、今も多くの歌手たちにカバーされている歌が多いように思います。これからも、大事に歌い継いでいく歌ばかりだなとも思いました。

前回も書いたのですが、まだまだ知識が浅い部分が多いと思うので、今回のブログに訂正等ありましたら教えていただけると、ありがたいです。
次回の『トットてれび』では、大好きな一曲である、ハナ肇とクレージーキャッツの『スーダラ節』が登場するようなので、すごく楽しみです!

では、また次回更新した際も覗いていただけると、嬉しいです。



《おまけの歌》


上を向いて歩こう』となったら、九ちゃんももちろん素晴らしいのですが、個人的には、この動画を紹介せずに終わる訳にはいきません。忌野清志郎は生前、『上を向いて歩こう』のことを「日本の有名なロックンロール」と言っていました。

Hey!Say!JUMP版『泡沫サタデーナイト!』の歌割り考えてみた。

アイドル ジャニーズ 音楽 Hey!Say!JUMP
皆さん、モーニング娘。'16の新曲『泡沫サタデーナイト!』は、ご存知でしょうか?



周りがとやかく言わずとも、聴いてもらうと分かるように、圧倒的な大傑作なんです…ゴールデンウィーク中は、ひたすらこの曲を聴きまくっていました。カセットテープだったら擦り切れてるレベルでリピートしてました。
この曲自体、めちゃくちゃ良い曲なのですが、Twitterなどを中心に、ジャニーズグループのMV映像を使って、パロディー的な画像や動画*1を作っている方がいて、すごく話題になっています。自分も例に漏れず、そんな動画を見つけるたび、無意識に「いいね」を押してしまっています。そんな画像や映像を作れるような技術も才能もないので、作ってくださった皆さんに、心の中で土下座しながら、貪るように見ていました。もう、そろそろ「泡沫中毒」「泡沫シンドローム」というように名前を付けた方がいい感じです。

そして、そんな中、こんなブログを読んでしまったのです…


………最高すぎます!!!
こりゃ、JUMPの歌割りも考えるっきゃないっしょ!ということで、思いのまま、殴り書きしたいと思います。



【メンバーの表記法】
(有):有岡大貴
(伊):伊野尾慧
(岡)岡本圭人
(高)高木雄也
(知):知念侑李
(中):中島裕翔
(八)八乙女光
(薮):薮宏太
(山):山田涼介
(全):メンバー全員
(※めちゃくちゃ読みづらくなっていますが、ご了承ください。)


《1番Aメロ①》
(薮)派手じゃないだけで地味な子とか
(八)大人しいとか
(・八)
(山)そんなことじゃきっと週末になりゃ
びっくり腰抜かす
(伊)うふふ

このAメロは何と言っても、やぶひかと伊野尾くんの「うふふ」がポイントですw
本家のモー娘。版だと、やぶひかのパートは2人でずっとユニゾンなのですが、最後の「わかってないね」で、別々に歌っていた2人が声を重ねたら、絶対楽しいということで変えました。メンバーワチャワチャポイントです。
年長2人の後に、絶対エース山田涼介が現れるという流れも、個人的には結構ツボです。
そしてそして、問題の「うふふ」ですが、正直伊野尾くん以外にあり得ないのでは…?


《1番Aメロ②》
(中)ああだこうだゴシップ はびこる諸説
(有)そんなもんはスルーで
(・有)
(知)私だけにしかきっと踊れない
そんなビートがある

このパートを裕翔くんにしたのは、皆さんのご想像にお任せします…(きっとご想像通りなので…)
まぁ、有岡くんに「そんなもんスルーでいいじゃないか」とか言われたら、スルーするしか道はないですよね…
「私だけにしかきっと踊れない/そんなビートがある」って、めちゃくちゃ知念くんっぽくないですか?すごくアイドル的な、嫌味の無いナルシズムみたいな(←説明下手)感じで。


《1番Bメロ》
(伊)聞いて
(高)私
(岡)本当はもっと凄いのよ
(高)消して
(・高)  
(全)出かけましょう

『真剣SUNSHINE』のいのたかが、すごく良いいのたかだったので、この2人で掛け合いみたいなことしたら面白そうです。2人とも、結構甘い声なので、このパートの吐息混じりな感じも合いそう。メンバーカラーが青の伊野尾くんが、ブルーライトって歌うのも、ちょっと意識しました。
普段ポンコツキャラの岡本くんが「本当はもっと凄いのよ」と歌うのも面白いと思います。この3人は、結構普段は面白い感じのキャラですが、本気になれば凄いので、普段とのギャップを期待して、この曲の中でのSexyなZoneを任せてみました。


《1番サビ》
(全)サタデーナイト!
日々のあれこれ 思い切って後回して
踊りたい!
誰も彼もが日本の主役だ

(全)サタデーナイト!
恋は泡沫
もうどうせなら振り回して
止まらない!
(山)本来の心がうずいてる
Do it dance!

サビの一番の見せ場、聴きどころは、やはりうちの絶対エースしかいないなと。


《2番Aメロ》
(山)片手に持ったスマートな世界
(岡)読んだのにスルーは
(・岡)
(・中)

GPSで居場所を確認し合っている山田くんと岡本くんは、きっと既読無視なんて、超ご法度な仲だろうということで、このパートを。
伊野尾くんと裕翔くんの「一般層にはジャニーズだと認識されにくいコンビ」が見たいので、この2人をにしました。あと、2人とも肉体的に見て、結構「薄くて軽い」ですし、絶対「血眼になってつなぎ止め」ないですよね、このスタイリッシュな2人は。


《2番Bメロ》
(八)聞いて
(知)私
(薮)本当はもっと弱いのよ
(知)溺れ
(・知)
(全)忘れてた

1番のBメロが、普段のイメージとセクシーさのギャップみたいな感じを意識しましたが、2番では「あざとさ」を存分に生かしたいなと思ったので、この3人を選んでみました。知念くんと八乙女くんの掛け合いも、結構ハマると思います。
個人的には、最年長の頼れる兄貴分的な薮くんが、「本当はもっと弱いのよ」と歌うところが見たいです。


《2番サビ》
(全)サタデーナイト!
日々はスレスレ 忘れ去って思い出して
踊りたい!誰も彼もが想いを抱えて

(全)サタデーナイト!
夢も泡沫
そうやってまた はぐらかして
止まらない!
(薮)本来の心が叫んでる
Do it dance!

さっきBメロで「本当はもっと弱いのよ」と歌っていた人が、サビの最重要部分をガッツリ歌い上げるっていう流れにしてみました。


《セリフ》
(有)ハーイ!そこの兄ちゃん姉ちゃん!
よってらっしゃい みてらっしゃい!
(高)ねぇ、知ってた?この曲、
あと58秒で終わっちゃうんだって!
(全)「えーっ?」
(中)しけた顔しちゃもったいないもったいない!
(知)この際一緒に踊っちゃお!

そして…問題のセリフパート。まぁ、初っ端はDJ DAIKIに突っ込んで行ってもらいたいですね。ちょっとイメージするだけで、有岡くんの声でセリフが、自然に脳内再生される不思議…
1番のBメロでセクシーな要素を出してもらった高木くんに、ここでは是非「ゅぅゃ」の部分を出してもらいたいなと思います。
裕翔くんは、自分がセリフを喋るとなると、すごいはっちゃけてくれそうなので、このパートを。
「この際一緒に踊っちゃお!」の、語尾が「踊っちゃおう!」じゃない感じが、知念くんにピッタリなことは間違いないでしょう!


《大サビ》
(伊)踊りたい!

(全)サタデーナイト!
日々のあれこれ 思い切って後回して
踊りたい!
誰も彼もが 日本の主役だ

(全)サタデーナイト!
恋は泡沫
もうどうせなら振り回して
止まらない!
(山)本来の心がうずいてる
Do it dance!

大サビの前の見せ場である「踊りたい!」は今、波に乗りまくってる、脂乗りまくってる伊野尾くんにしてみました。最後の最後に、伊野尾くんがドーン!と現れたら、めちゃくちゃ盛り上がる…
そして、最後のソロパートは、やはり我らが絶対エース山田涼介に任せるしかないでしょ!ということで、割り当ててみました。



こんな感じでやってみましたが、いかがでしたでしょうか?

個人的には、今JUMPがCDシングルとして、『泡沫サタデーナイト!』をリリースしたら…という体で、結構現実的に考えてみたつもりですが、やはりメンバーが9人ともなると、歌割り考えるの、めちゃくちゃ難しいですね。毎回、新曲が出るたびに、我々ファンは歌割りに賛否両論投げかけていますが、こうやって改めて考えてみると、ジャニーズ事務所の歌割りって、すごく考え尽くされているなと思いました。「スタッフさん、ありがとう」ですね。
それぞれが考えた歌割りを発表し合って、みんなで見比べてみても、すごい楽しそうだなと思ったので、気が向いた方がいたら、是非やってみてください…!


あ、最後に。津野米咲さん*2、ご多忙だとは思いますが、Hey!Say!JUMPにも楽曲提供してください。よろしくお願いします(土下座)


*1:個人的には、嵐のワイハとSexy Zoneのレディダイのやつが好きです。

*2:『泡沫サタデーナイト!』の作詞作曲を務めた、バンド「赤い公園」のメンバー。SMAPの『Joy!!』の作詞作曲も手掛けた。個人的に赤い公園で好きな曲は『NOW ON AIR』です。

『トットてれび』と日本の歌たち。第1回「買い物ブギ/笠置シヅ子」

ドラマ テレビ 音楽 『トットてれび』と日本の歌たち
 昨日から、NHK土曜ドラマ『トットてれび』が始まりました。満島ひかりが主演となり、日本のテレビの歴史と共に歩んできた黒柳徹子の半生を描くドラマということで、放送前から楽しみにしていたのですが、その期待を軽々と飛び越えていくような傑作に仕上がっていました。まだテレビが庶民には手の届かない、とてつもない贅沢品で、人々がテレビに無限大の可能性と希望を見出していた時代に近い空気感が、ドラマを通して、お茶の間に届けられていたように思います。今の日本のテレビが失いつつある「創ることの喜び」みたいなものが、画面全体からひしひしと感じることができました。



俳優陣や脚本、演出、セット、衣装など、このドラマについて言及したいことは山ほどあるのですが、このブログではその中でも「音楽」に注目して、『トットてれび』の中で登場した昭和の流行歌、そしてその歌と一緒に聴いてほしい日本の歌たちを、自分なりに少しまとめて紹介したいと思います。ドラマが全7回の予定なので、ドラマと合わせながら紹介していきます。



【今回の『トットてれび』の歌】

笠置シヅ子『買い物ブギ』


作詞:村雨まさを
作曲:服部良一
(1950年発表)

記念すべき第1回に登場した歌は、戦後「ブギの女王」として一世を風靡した、笠置シヅ子の『買い物ブギ』でした。作詞作曲は、笠置シヅ子の楽曲のほとんどを手掛けた服部良一*1によるものです。劇中では、男女2人組のバンド、EGO-WRAPPIN'のボーカル中納良恵が、笠置シヅ子役として披露しました。
1992年に公開された『ちびまる子ちゃん』の映画のこの歌の登場シーンが、トラウマものだということで、ネットで話題になっていたので、そのイメージが強く残っている方も多いかも知れません。
明るく軽快なテンポに乗せて、関西弁で畳み掛けるように、複雑な歌詞を歌うこの曲が、当時の人々にも大きな衝撃を与えたことは、想像に難くないでしょう。笠置シヅ子本人も、レコーディングの際、「ややこし、ややこし」とぼやいていたというエピソードも残っています。


【『買い物ブギ』と合わせて聴きたい歌たち】
今回紹介した『買い物ブギ』と合わせて聴いてほしい歌を、7曲紹介したいと思います。

笠置シヅ子の歌たち》
笠置シヅ子『東京ブギウギ』



作詞:鈴木勝
作曲:服部良一
(1948年発表)

言わずと知れた、笠置シヅ子の代表曲であり、日本歌謡史に燦然と煌めく大名曲。最近では、ビールのCMソングとしても、よく耳にするのではないでしょうか。こちらも、服部良一の作曲。

笠置シヅ子『ラッパと娘』


作詞・作曲:服部良一
(1940年発表)

こちらの歌も、服部良一による作詞作曲。彼女の恐ろしいほどのリズム感は、天才という言葉では片付けられないような何かがあるように思います。個人的には「粋」という言葉が、何だかしっくりくる一曲です。


《1950年の歌たち》
美空ひばり『東京キッド』


作詞:藤浦洸
作曲:万城目正
(1950年発表)

『買い物ブギ』が発表された1950年のヒット曲。笠置シヅ子のモノマネをしていたことで有名になった、美空ひばりの幼少期の代表曲です。東京の街に生きる子どもたちを、どこか哀しい歌声で歌い上げるのが印象的。

李香蘭(山口淑子)『夜来香』


作詞・作曲:黎錦光
訳詞:佐伯孝夫
(1950年日本発表)

こちらも、1950年を代表する歌の一つ。李香蘭の名で、中国のスター歌手として活躍していた山口淑子が、中国で歌っていた歌を日本でカバーし、大ヒットしました。何とも言えない美しい歌声が魅力。


服部良一の歌たち》



作詞:西條八十
作曲:服部良一
(1949年発表)

同名タイトルの映画主題歌として人気を博しました。『リンゴの唄』や『東京ブギウギ』などと並んで、戦後日本を彩った歌の一つ。奈良光枝が亡くなってからは、藤山一郎が一人で歌っていたため、藤山さんの歌声のイメージが強い方も、多いのではないでしょうか。




作詞:西條八十
作曲:服部良一
(1940年発表)

当初、李香蘭の歌唱を前提に作られ、彼女の主演映画の劇中歌として発表されたものが、後に渡辺はま子霧島昇によって歌われ発売されました。情景が目に浮かぶ美しいメロディーは、さすが服部良一といった所でしょうか。


《今回の歌い手の歌》
EGO-WRAPPIN'『くちばしにチェリー』


作詞:中納良恵
(2002年発表)

今回、劇中で『買い物ブギ』を歌った、中納良恵がボーカルを務めるバンド、EGO-WRAPPIN'の一曲。自身のライブでも昭和歌謡曲をカバーするなど、戦前から戦後の日本の音楽やジャズからの影響も感じさせながら、メロディーの新しさや混沌とした感じが、たまらなく好きです。ドラマ放送の直前に中納さんが『買い物ブギ』を歌うことを知ったのですが、ピッタリの人選ですごく嬉しかったです。



今回は、劇中で登場した『買い物ブギ』と7曲を紹介しました。ありきたりな言葉ですが、やはり何十年経っても色褪せない色鮮やかな歌たちばかりだなと、改めて感じました。この時代の歌は好きで、たまに聴くのですが、いかんせん知識が浅い部分が多々あるかと思いますので、訂正等ありましたら、教えていただけるとありがたいです。

次回の『トットてれび』には、ついに昭和を代表する歌い手の一人、坂本九が登場するようなので、今からすごく楽しみです。次回も、また今回のような形で、ブログを更新したいと思っているので、良かったら覗いてみてください。


あ!最後に!第1話を見逃してしまった方!悪いことは言わないので、5月5日の深夜と7日の夕方に再放送があるので、是非観てみてください!観て損するようなことはないので、ご家族、お友達をお誘い合わせの上、是非!

*1:作詞の村雨まさをは、服部良一の別名義。

君は欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』を聴いたか?

アイドル 音楽 欅坂46





欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』最高。





あぁ…最高すぎて初っ端から結論を言ってしまった…
あぁ…最高すぎてブログタイトルが秋元康っぽくなってしまった…

乃木坂46にとって、初めての姉妹グループである「欅坂46」が、4月6日にデビューする。今回は、そのデビュー曲『サイレントマジョリティー』が、最高にカッコイイという話なのですが。
まぁ、百聞は一見にしかずということで、リリース前日まで期間限定で公開されているMVを見ていただきたい。(限定公開の期間が延長されました!)





ねぇ!!!めちゃくちゃ格好良くない!?!?

これがデビュー曲って、めちゃくちゃ恵まれてる…KAT-TUNのデビュー曲並みに恵まれてる…*1全アイドルファンが羨ましがるぐらいには恵まれてる…


サイレントマジョリティ
「静かなる多数派」。「声なき多数派」 。言説空間で発言しないため、存在が認知されない多数派のこと。
この言葉が生まれたのはベトナム戦争時のアメリカ。ノイジー・マイノリティであるところの反戦派に対して、物言わぬ戦争賛成派に対して使われた。
(「はてなキーワード」より)

タイトルでもある「サイレントマジョリティー」とは、政治的な要素が強い言葉です。国民と政治の関係を語るときには、必ずと言っていいほど、この言葉が出てくる。
1960年代のアメリカでは、ベトナム戦争に対する反戦運動が、学生中心に広がっていた。そんな中、当時のリチャード・ニクソン大統領は演説の中で「グレート・サイレント・マジョリティー」という言葉を使い、「運動や発言をしない国民の大多数は、ベトナム戦争に反対していない」と訴えた。これをきっかけに「サイレントマジョリティー」は、一般的に用いられるようになったとされている。
(1)
どこかの国の大統領が 言っていた  (曲解して)
声を上げない者たちは 賛成していると・・・
(2)
国会周辺は騒がしいが、銀座や後楽園球場はいつも通りである。私には「声なき声」が聞こえる。
(1)は、『サイレントマジョリティー』の2番冒頭の歌詞です。また、(2)は1960年のいわゆる「安保闘争」の際に、当時の日本の内閣総理大臣である岸信介が発言した言葉です。この発言は、ニクソン大統領の演説の9年前にされた。
この歌詞に登場する「どこかの国の大統領」は、ニクソン大統領のことを指しているように取れるが、個人的には岸信介元首相のこの言葉も入っているのでは無いかと思う。

日本では昨年、安保法制が制定された。その際にも国会周辺ではデモが行われ、「サイレントマジョリティー」という言葉が、再び注目されることにもなった。「声を上げる」ということに対する賛否も渦巻いた。奇しくも、その安保法制を成立させた安倍晋三首相は、岸信介を祖父に持つ。
そんなタイミングで、新たなアイドルグループのデビュー曲に『サイレントマジョリティー』という単語を使ったのは、間違いなく注目を集めるだろうし、秋元康の言葉のチョイスにセンスを感じる。また、日本では、今夏から選挙権が18歳以上に引き下げられる。これまで政治的には「声なき声」の一部であった若者たちに「声」が与えられる今、その若者たちの一部であり、アイドルでもある少女たちに『サイレントマジョリティー』という言葉を与えたのも、「秋元康のやりおる…」と思うポイント。



アイドルのデビュー曲というのは、そのアイドルのデビュー時だけではなく、これから先にも大きな影響を与える、最重要な楽曲である。秋元康は、AKB48を皮切りに、「大所帯アイドル」という大きな社会現象を作り上げた。その流れを汲む「欅坂46」のデビュー曲に、秋元康は「群れるな、一人一人が立ち上がり戦え」というメッセージを含ませ、彼女たちに歌わせた。

似たような服を着て
似たような表情で・・・
君は君らしく生きて行く自由があるんだ
大人たちに支配されるな
この世界は群れていても始まらない
上は『サイレントマジョリティー』の歌詞の抜粋である。
最初に貼ったMVでもわかるように、似たような服を着て、似たような表情をしたアイドルたちは、大人たちにプロデュース(ある意味で支配)される立場であり、普通の少女たちのように自由に生きることはできない。ましてや、欅坂46である彼女たちは、一歩間違えると、単なる「群れ」、それこそ「サイレントマジョリティー」になってしまう危うさも孕んでいるのだ。そんな彼女たちが、「自分らしく、自由に生きて行け」と歌うという、ある意味での矛盾が面白い。

そんな一方で、次のような歌詞もある。
誰かと違うことに
何をためらうのだろう
夢を見ることは時には孤独にもなるよ
誰もいない道を進むんだ
ここにいる人の数だけ道はある
自分の夢の方に歩けばいい
さあ未来は君たちのためにある
ここら辺は、「アイドル」になった少女たちに向けた、秋元康からのメッセージのようにも取れる。
「アイドル」という夢に憧れ、その夢を追いかけていた彼女たちは、その夢を叶えたと同時に、その「アイドル」という夢を人々に与える側になる。「アイドル」という大きな括りで見れば、一つの同じ夢だが、彼女たちは一人一人違う夢を見ている。グループの中でセンターを目指す者がいれば、センターにはなれなくていいけど、グループの中でお笑い的なポジションを目指す者もいる。もっと言えば、アイドルで力を付けて、女優やモデル、歌手を目指す者もいる。そんな「夢を見る」という行為は時に孤独で、時に大きな壁にもぶつかる。そこで、秋元康とこのデビュー曲は、「未来は君たちのためにある」と、そんな彼女たちの背中を強く押す。

今、「アイドル戦国時代」は大きな転換期を迎えていると思う。日本の女性アイドルを牽引していたAKB48からは、グループの大きな柱であり、ある意味でアイデンティティであった、高橋みなみが卒業した。正直、このまま行くと、少しずつアイドル全体が下火になってしまうような予感がしている。
そんなタイミングでデビューする欅坂46に、秋元康は新たな風を吹かせる何かを期待しているのかも知れないし、我々ファンたちも期待せずにはいられない。だからこそ、彼女たちには「自分らしく」進んで行ってほしいと思うのだ。デビューしたばかりの彼女たちに、そんな大きな期待を寄せるのは、常に「受け手」にいる我々ファンの勝手なエゴなのかも知れないが、そんな期待を寄せるだけの何かを、彼女たちは持っているように思う。


特に、今回『サイレントマジョリティー』でセンターを務めている平手友梨奈には、ただならぬものを感じる。14歳とは思えぬビジュアル、圧倒的な存在感、小さな体から繰り出される力強いパフォーマンス、毎秒毎秒移り変わる多彩な表情、そのどれもがアイドルとしての未来への大きな可能性を感じさせる。
常々、山口百恵中森明菜後藤真希前田敦子のように、アイドルはどこか影がある方が大成すると思っているのだが、彼女はそんな影も感じさせるし、明るく弾ける若さも兼ね備えているように思う。時と場合に合わせて、その陰と陽のバランスを変えて、様々な顔を見せてくれる。それは将来、大きな武器になると思うのだ。
今回のデビューシングルのカップリングで、彼女はソロ曲もある。『山手線』という楽曲なのだが、それもとてもいい曲なので、最後に貼っておこうと思う。



先日行われたデビューカウントダウンライブを観たのだが、そこで披露されたデビューシングル収録曲全曲*2、デビューシングルとは思えないほど完成度の高いものだったので、ぜひ他の楽曲も聴いてみてほしい。
4月16日に、そのデビューカウントダウンライブが、TBSチャンネルで再放送されるので、観られる方は是非観てみてほしい。

なんだか、軽い文体の文章になったり、重たい文体の文章になったり、変な感じになっちゃいましたが、欅坂46は今年間違いなく来ると思う。

まぁ、何はともあれ、欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』最高。



*1:アイドルのデビュー曲の恵まれ具合、最高具合に対する、最大級の賞賛の時に用いられる比喩。

*2:他の収録曲のMVも貼っておきます。